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「ファインバブル」「マイクロバブル」「ウルトラファインバブル」「ナノバブル」——
似た言葉が並び、どれが何を指すのか分かりにくいと感じたことはありませんか。製品ページによって使われている言葉が違い、比べようにも比べられない。
まず結論
この3つは、泡の「大きさ」で明確に区別されています。しかも感覚的な区別ではなく、ISO 20480-1:2017 という国際規格で定義された言葉です。
・ファインバブル=100μm未満の泡の総称
・マイクロバブル=1〜100μm
・ウルトラファインバブル=1μm未満
そして重要なのは、サイズが変わると水中での振る舞いが決定的に変わるということです。
◆この記事でわかること
- ・3つの泡のサイズ定義(国際規格の基準)
- ・サイズによって変わる水中での振る舞い
- ・「ナノバブル」という呼び方との関係
- ・なぜウルトラファインバブルが注目されるのか
◆まず全体像:ファインバブルは「総称」
最初に押さえておきたいのが、ファインバブルは個別の泡の名前ではなく、総称だということです。
直径100μm(0.1mm)未満の微細な泡をまとめてファインバブルと呼び、その中がさらに2つに分かれます。
| 名称 | 直径 | 位置づけ |
|---|---|---|
| ファインバブル | 100μm未満 | 総称(下記2つを含む) |
| └ マイクロバブル | 1〜100μm | ファインバブルの一種 |
| └ ウルトラファインバブル | 1μm未満 | ファインバブルの一種 |
| (参考)ミリバブル | 100μm以上 | 目に見える普通の泡 |
この定義は国際規格で決められている
この分類は、業界が慣習的に使っているものではありません。
ISO 20480-1:2017「ファインバブル技術-ファインバブルの使用及び測定の一般原則-第1部:用語」という国際規格で定められています。2017年6月22日に発行された、ファインバブル技術の専門委員会(ISO/TC 281)による国際規格の第1号です。日本国内でも JIS B 8741-1:2019 として対応規格が制定されています。
つまり、「ウルトラファインバブル」は世界共通の基準がある言葉だということです。
1μmとは、どのくらいの小ささか
1μm(マイクロメートル)は0.001mm。イメージしにくい数字なので、身近なもので比べてみます。
- ・髪の毛の太さ … およそ80μm
- ・スギ花粉 … およそ30μm
- ・ウルトラファインバブル … 1μm未満
髪の毛の断面の80分の1より小さいということになります。目で見えないのは当然の大きさです。
◆① 普通の泡(ミリバブル)の振る舞い
お風呂やシャワーで目に見える泡がこれにあたります。炭酸飲料の泡も同じです。
- ・上昇速度が速い
- ・すぐに水面まで浮上する
- ・水面ではじけて消える
泡には浮力が働きます。そして泡が大きいほど浮力も大きくなるため、勢いよく浮上していきます。
水中にとどまる時間が短いということは、洗浄という観点では作用する時間が限られるということでもあります。
◆② マイクロバブル(1〜100μm)の振る舞い
水が白く濁って見えるのがマイクロバブルの特徴です。入浴剤を入れていないのにお湯が乳白色に見える場合、多くはこれにあたります。
- ・ゆっくりと上昇する
- ・水中で少しずつ収縮する
- ・最終的に水中で溶けて消滅する
普通の泡より小さいぶん浮力も小さく、水中にとどまる時間は長くなります。ただし、やがて消えてしまう点は共通しています。
目に見えるため「効いている感じ」がしやすく、視覚的な満足感があるのはマイクロバブルの利点です。
◆③ ウルトラファインバブル(1μm未満)の振る舞い
ここが決定的に違います。
- ・小さすぎて目に見えない(水は透明のまま)
- ・浮力がほとんど働かず、浮上しない
- ・水中に長時間とどまり続ける
- ・表面がマイナスに帯電しやすい
なぜ浮上しないのか
泡が小さくなるほど浮力は小さくなります。1μm未満まで小さくなると、浮力よりも水分子がぶつかることで生じる不規則な動きのほうが影響が大きくなり、泡は水中を漂うように振る舞います。
結果として、水を止めた後もその場にとどまり続けることになります。
「透明だから効いていない」は誤解
よくある誤解がここです。
「水が白く濁らないから、ちゃんと出ていないのでは」と心配される方がいますが、透明であることこそがウルトラファインバブルの証です。
白く濁るのは、光を散乱させるだけの大きさがある泡(=マイクロバブル)が存在するからです。1μm未満の泡は光をほとんど散乱させないため、水は透明のまま見えます。
微細な隙間に入り込む
極めて小さいため、目に見えない隙間にも入り込みます。
たとえば一般的な綿の繊維の隙間は10〜20μm程度と言われます。ウルトラファインバブルはその10分の1以下のサイズです。この性質が、洗浄のサポートや浸透性の向上につながると考えられています。
◆3つの泡の比較
| 項目 | 普通の泡 | マイクロバブル | ウルトラファインバブル |
|---|---|---|---|
| 直径 | 100μm以上 | 1〜100μm | 1μm未満 |
| 見え方 | はっきり見える | 白く濁る | 見えない(透明) |
| 動き | 速く浮上 | ゆっくり浮上 | 浮上しない |
| 最終的にどうなるか | 水面で破裂 | 水中で消滅 | 長時間残存 |
| 隙間への入り込み | △ | ○ | ◎ |
| 視覚的な分かりやすさ | ◎ | ◎ | × |
最後の行に注目してください。ウルトラファインバブルは唯一「見て確認できない」泡です。この特性が、「効果なし」という評価が生まれる一因にもなっています。
◆「ナノバブル」との関係
製品を調べていると「ナノバブル」という表記も見かけます。これは何が違うのでしょうか。
結論から言うと、ナノバブルとウルトラファインバブルは、ほぼ同じものを指す言葉です。
かつては1μm未満の泡を「ナノバブル」と呼ぶのが一般的でした。その後、ファインバブル技術の国際標準化が進む中で用語が整理され、「ウルトラファインバブル」という呼称が定められた、という経緯があります。
| 製品ページの表記 | どう読むか |
|---|---|
| 「ウルトラファインバブル(1μm未満)」 | サイズが明記されている。確認できる |
| 「ナノバブル(◯nm)」 | nm表記でもサイズが分かれば同様に判断できる |
| 「マイクロナノバブル」 | 両方が混在している可能性。内訳の記載を探す |
| 「超微細な泡」「きめ細かい泡」 | サイズ不明。判断材料にならない |
◆なぜウルトラファインバブルが注目されるのか
理由はシンプルで、水中に長くとどまるからです。
泡が消えてしまえば、そこで作用は終わります。長くとどまるということは、それだけ長く働き続けられるということです。
この性質は家庭用途にとどまりません。
- ・農業(水耕栽培での根への酸素供給)
- ・水産(養殖池の溶存酸素の改善)
- ・医療器具や精密部品の洗浄
- ・工業用の洗浄工程
- ・水質浄化
こうした分野で先に実用化が進み、装置の小型化とともに家庭へ降りてきた——というのが、この技術のたどってきた道筋です。
◆用途による使い分けもある
「ウルトラファインバブルのほうが優れている」と単純に言い切れるわけではありません。
| 重視すること | 向いている泡 |
|---|---|
| 目に見える泡で洗い流したい | マイクロバブル |
| 視覚的な満足感がほしい | マイクロバブル |
| 水中での持続性を重視したい | ウルトラファインバブル |
| 微細な隙間への浸透を期待したい | ウルトラファインバブル |
| 配管など水が流れる経路全体に働かせたい | ウルトラファインバブル |
両方を発生させる製品もあります。大切なのは、自分が何を期待しているのかを先に決めることです。
◆よくある質問
Q. 水が白く濁らないと効果がないのでは?
逆です。白く濁るのはマイクロバブルの特徴で、ウルトラファインバブルは小さすぎて目に見えません。透明であることが正常な状態です。
Q. マイクロバブルとウルトラファインバブル、どちらが優れていますか?
用途によります。目に見える泡の物理的な作用を使いたい場面ではマイクロバブルが、持続性や微細な隙間への浸透を重視する場面ではウルトラファインバブルが適しています。
Q. ウルトラファインバブルはどのくらい水中に残りますか?
水質や保存条件によって大きく異なります。条件によっては長期間残存することが報告されていますが、家庭の使用環境でどの程度かは一概には言えません。
Q. 「マイクロナノバブル」はどちらですか?
両方が混在している状態を指すことが多い表現です。それぞれのサイズと割合が明記されているかを確認してください。
Q. 家庭の水道でウルトラファインバブルは作れますか?
はい。水圧を利用して発生させる装置があります。フレスカは水道の元栓に設置することで、家じゅうの水をウルトラファインバブル水に変える装置です。
◆まとめ
✔ ファインバブルは総称。100μm未満の泡全体を指す
✔ マイクロバブルは1〜100μm。白く濁り、やがて消滅する
✔ ウルトラファインバブルは1μm未満。透明で、水中に長く残る
✔ この定義は ISO 20480-1:2017 という国際規格で決められている
✔ 「ナノバブル」はウルトラファインバブルとほぼ同義(旧称)
✔ 製品を比較するときは、呼び方ではなくサイズを見る
泡は、サイズが変われば性質が変わります。ここを押さえておけば、製品ページの表現に迷わされることは少なくなるはずです。
ウルトラファインバブルを家庭で使う方法には、シャワーヘッドを交換する方式と、水道の元栓に装置を設置する方式があります。
ウルトラファインバブルフレスカは後者の元栓設置方式で、家じゅうの水が対象になります。電源不要・消耗品なしの構造です。
ご自宅の配管や水圧によって設置条件が異なりますので、導入前の確認も承っています。
◆参考
- ・ISO 20480-1:2017「ファインバブル技術-ファインバブルの使用及び測定の一般原則-第1部:用語」(2017年6月22日発行)
- ・JIS B 8741-1:2019(同名の日本産業規格)
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