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冬になると、浴室での過ごし方が自然と変わります。
脱衣所が寒いので、お湯の温度を少し上げる。体が温まるまで出たくないので、シャワーを浴びている時間が長くなる。
どちらも、意識してやっていることではありません。寒さに合わせて自然にそうなっているだけです。ただ、この「自然にそうなっている」部分が、夏とはかなり違う条件を作っています。
まず結論
冬のシャワーでは、「湯温が上がる」「浴びる時間が延びる」「水道水そのものの温度が下がる」という3つの変化が同時に起きています。
このうち最初の2つは自分で調整できますが、3つ目の「入ってくる水の温度」は自分では選べません。給湯器はその冷たい水を温めているため、設定温度が同じでも、夏と冬では機器にかかる条件が変わります。
なお、この記事では肌の状態については扱いません。あくまでシャワーという場面で、条件がどう変化しているかを整理する内容です。感じ方には個人差があります。
3つの要素を切り分けて見ていくと、「何から見直せばよいか」が判断しやすくなります。
◆この記事でわかること
- ・夏と冬で、シャワーの条件がどう変わっているのか
- ・温度・時間・水質という3要素の関係
- ・熱いお湯が「気持ちいい」と感じるときに起きていること
- ・3要素のうち、自分で調整できる部分とできない部分
- ・浴室以外の水まわりでも同じ変化が起きていること
- ・見直す順番の考え方
◆夏と冬で、何が変わっているのか
まず、同じ「シャワーを浴びる」という行為が、季節によってどれだけ違う条件で行われているかを並べてみます。
| 条件 | 夏 | 冬 |
|---|---|---|
| 設定する湯温 | 低め。ぬるくても平気 | 高め。ぬるいと寒く感じる |
| 浴びている時間 | 短い。汗を流したら出る | 長い。温まるまで出たくない |
| 入ってくる水の温度 | 高い | 低い |
| 浴室の室温 | 高い | 低い。湯温との差が大きい |
| 空気の湿度 | 高い | 低い |
| 浴槽に湯を張る頻度 | 低い。シャワーで済ませがち | 高い |
変わっているのは1つではありません。6項目すべてが同時に、同じ方向に動いています。冬の浴室が夏と別物になるのは当然だとわかります。
◆要素① 温度——何が起きている条件変化なのか
温度は、洗浄という観点で見ると分かりやすい指標です。
油脂は一般に、温度が下がるほど固まりやすく、上がるほど流れやすくなります。冷たい水で食器の油汚れが落ちにくいのは、この性質が理由です。皮脂も油脂の一種なので、同じ傾向を持ちます。
では高いほどよいのか
そうはなりません。温度を上げるということは、流したい油分と、残しておきたい油分を区別せずに流しやすくするということでもあるからです。水には「これは流す、これは残す」という選別機能がありません。
熱いお湯は必要な油分まで流しやすい方向に働くと言われており、この点は古くから指摘されてきました。
具体的な温度は書けません
「◯℃が最適」という数字を期待されるかもしれませんが、この記事では書きません。体感温度は浴室の室温・外気温・その人の状態で変わり、同じ設定温度でも条件がそろわないためです。
代わりに使える目安は、「冬の初めに設定していた温度から、今どれくらい上がっているか」という自分基準の変化量です。給湯リモコンの数字を一度見ておくと、比較ができます。
◆要素② 時間——冬にシャワーが長くなる理由
冬にシャワーが長くなるのは、洗うのに時間がかかっているからではありません。洗い終わったあとも浴び続けているからです。
つまり、後半は洗浄ではなく暖房として使っている時間になります。ここを分けて考えると、選択肢が見えてきます。
暖房目的の時間を別の手段に置き換える
- ・入浴前に浴室を温めておく(浴室暖房、蓋を開けて湯気を回す等)
- ・脱衣所の室温を上げておく
- ・浴槽に湯を張り、温まる工程をそちらに任せる
これらは「シャワーを短くする」ための我慢ではなく、暖房の役割をシャワー以外に移すという発想です。寒さを我慢する方法は続かないので、置き換えのほうが現実的です。
水道使用量にも直結する
家庭で使う水の内訳は、風呂43%、トイレ20%、洗濯16%、炊事15%、洗面・その他6%です(東京都水道局/令和3年度)。風呂の43%には浴槽の湯張りも含まれますが、シャワー時間が延びる冬は、この項目が最も動きやすい季節でもあります。
◆要素③ 水質——自分では選べない条件
3つ目は、水そのものです。温度と時間が「使い方」の話なのに対して、こちらは家に入ってくる水の側の条件になります。
冬は水道水の温度が下がる
水道管は地中や壁の中を通ってきます。外気温が下がれば、その中の水の温度も下がります。地域差・住宅の構造差が大きいため一律の数値は出せませんが、季節によって変動すること自体は避けられません。
給湯器は、この冷たい水を設定温度まで温めています。リモコンの表示が同じ数字でも、温める幅は冬のほうが大きくなります。冬に給湯の立ち上がりが遅く感じられたり、湯温が安定しにくかったりするのはこのためです。
水質という言葉が指す範囲
「水質」には、温度のほかにも複数の要素が含まれます。地域による硬度の違い、水道水に含まれる消毒成分、そして水中に気泡が含まれているかどうかもその一つです。
このうち、住まい手が後から選べる余地があるのは最後の項目になります。
◆3要素で「できること・できないこと」を分ける
| 要素 | 自分で調整できること | 調整できないこと |
|---|---|---|
| 温度 | 給湯設定・浴室と脱衣所の室温 | 外気温、体感の個人差 |
| 時間 | 浴びる長さ、暖房手段の置き換え | 寒さそのもの |
| 水質 | 装置を入れるかどうか | 水道水の温度・地域の水質 |
見直しの順番としては、調整できる範囲が広いものから手をつけるのが合理的です。設定温度と暖房手段は今日から変えられます。水質は設備の話になるため、検討に時間がかかります。
◆「熱いお湯が気持ちいい」ときに起きていること
冬に熱いお湯を浴びると、はっきりと気持ちよく感じます。これは体感として本物です。
ただし、気持ちよさの正体は浴室の室温との温度差であることが少なくありません。室温が低いほど、同じ湯温でも「熱くて気持ちいい」と感じます。
温度差を室温側で埋めるという考え方
つまり、浴室が暖まっていれば、より低い湯温でも同じくらい快適に感じられる可能性があります。湯温を下げること自体を目標にすると我慢になりますが、室温を上げた結果として湯温が自然に下がるなら、続けやすい変化になります。
◆冬にやりがちで、実は効きにくいこと
冬の対策としてよく挙げられるもののうち、条件を整理すると効きにくいと分かるものがあります。
| やりがちなこと | 何が起きているか | 見直しどころ |
|---|---|---|
| 湯温をさらに上げる | 温度差が広がり、一時的には快適に感じる | 室温側を上げたほうが、同じ体感を低い湯温で得やすい |
| 洗浄料の量を増やす | 泡立ちにくさを量で補おうとしている | 泡立ちにくさの原因は流す工程にあることが多い |
| ゴシゴシこする | 物理的な力で補おうとしている | こするのは「流す」の代わりにならない |
| 浴槽をやめてシャワーだけにする | 時短のつもりが、シャワー時間が延びて相殺されることがある | 温まる工程を浴槽に任せたほうが短くなる場合がある |
| 浴室の換気を止める | 湿度は保てるが、浴室内の乾きが悪くなる | 入浴中と入浴後で切り替える |
共通しているのは、足りない部分を「量」や「力」で補おうとしている点です。条件そのものがずれているときは、量を増やしても戻りません。
◆同じ変化は浴室以外でも起きている
冬に条件が変わるのは、浴室だけではありません。
- ・洗面所——手洗い・洗顔の水が冷たく、お湯を出す頻度が上がる
- ・キッチン——食器の油汚れが固まりやすく、湯温を上げがちになる
- ・洗濯——水温が下がり、洗剤が溶けにくくなる
- ・屋外水栓——凍結対策が必要になる地域もある
つまり冬の条件変化は、家全体で同時に起きています。シャワーだけを見直しても、家の中の他の場所は元のままです。
◆3つ目の要素「水そのもの」を扱うという選択
温度と時間は使い方の話なので、意識すれば変えられます。一方で水質は、設備側で決まる条件です。
ウルトラファインバブルという選択肢
ウルトラファインバブル(UFB)は、直径1μm(0.001mm)未満の目に見えない微細な気泡です。国際規格 ISO 20480-1:2017 で、この大きさの気泡を指す用語として定義されています。
気泡が微細であるほど狭い隙間にも水が入り込みやすくなると考えられており、洗浄をサポートする働きが期待されています。汚れを分解する技術ではないため、洗浄料が不要になるわけではありません。
シャワーヘッド型と元栓設置型
シャワーヘッド型の製品で水が変わるのは、浴室のシャワーから出る水だけです。前の章で挙げた洗面・キッチン・洗濯は対象外になります。
冬の条件変化が家じゅうで同時に起きていることを考えると、水道の元栓に装置を設置して、家に入ってくる水そのものを変える方式のほうが、変化の範囲は一致します。効果の感じ方には個人差があります。
◆よくある質問
Q. 冬のシャワーは何℃に設定するのが正解ですか?
一律の正解はお伝えできません。体感は浴室の室温や外気温、その方の状態で変わるためです。目安として使えるのは「冬の初めと比べて何度上がったか」という自分基準の変化量です。
Q. シャワーの時間はどれくらいが目安ですか?
秒数の目安はありませんが、「洗い終わったあと、何分浴び続けているか」を一度確かめてみると、洗浄の時間と暖房の時間が分けて見えるようになります。
Q. 湯温を下げると洗浄面で不利になりませんか?
油分は温度が下がるほど流れにくくなるため、極端に下げれば洗いにくくなります。ただし温度だけが条件ではなく、流す時間や水の当て方でも変わります。1つの要素だけで判断しないほうが実態に合います。
Q. 冬は給湯器のお湯が安定しません。故障でしょうか?
冬は入ってくる水の温度が下がるため、設定温度まで温める幅が大きくなります。立ち上がりが遅く感じるのは季節要因のことが多いですが、極端な不具合が続く場合は設備側の確認をおすすめします。
Q. ウルトラファインバブルにすれば湯温を下げられますか?
湯温そのものを変える技術ではありません。ウルトラファインバブルは水中に微細な気泡を含ませるもので、加温や保温を行うものではないためです。
◆まとめ
✔ 冬は湯温・シャワー時間・水道水の温度が同時に変わる
✔ 油脂は温度が下がるほど固まり、上がるほど流れやすくなる
✔ ただし水には「流す油分」と「残す油分」を選別する機能はない
✔ 冬にシャワーが長くなるのは、後半を暖房として使っているから
✔ 湯温を我慢して下げるより、室温側で温度差を埋めるほうが続く
✔ 3要素のうち、水質だけは設備側で決まる条件
✔ 冬の条件変化は浴室だけでなく家じゅうで同時に起きている
温度と時間は今日から見直せます。残る「水そのもの」をどう扱うかは、住まいの設備をどうするかという話になります。
ウルトラファインバブルフレスカは、水道の元栓に設置して家じゅうすべての水をウルトラファインバブル水に変える装置です。浴室・洗面・キッチン・洗濯・屋外水栓まで対象になり、電源不要・消耗品なしで維持費がかかりにくい構造になっています。
ただし、ご自宅の水圧や配管の状況によって設置条件が変わります。導入前に設置可否を確認できますので、まずはお気軽にご相談ください。
◆参考
- ・東京都水道局「一般家庭水使用目的別実態調査」(令和3年度)
- ・ISO 20480-1:2017「ファインバブル技術-ファインバブルの使用及び測定の一般原則-第1部:用語」
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