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「ウルトラファインバブルを入れたら、水道代は安くなりますか?」
お問い合わせの中でも、特に多いご質問です。毎月の支出がどう動くかは、当然気になるところだと思います。
ただ、この質問には正直にお答えしておいたほうがよい部分があります。期待の方向が少しずれたまま導入すると、あとで「思っていたのと違った」となりやすいテーマだからです。
まず結論
ウルトラファインバブルは、1回に使う水の量そのものを減らす技術ではありません。蛇口をひねったときに出てくる水の量は、装置の有無で変わるものではないからです。
それでも水道代が動きうるとすれば、経路は間接的なものになります。①すすぎの回数が減る ②洗い直し・二度洗いが減る ③流しっぱなしの時間が短くなる——この3つです。いずれも「水を使う量」ではなく「水を使う行為の回数」が変わるという話になります。
逆に、トイレ・浴槽の湯張り・調理に使う水は器具や生活の形で決まる量なので動きません。そのため、節水そのものを目的にした導入はおすすめしていません。効果の感じ方には個人差がありますので、判断の軸は別に置いていただくほうが納得のいく結果になります。
この記事では、水道代がどう決まるのかという構造から出発して、どこが動きうるのか・どこは動かないのかを分けて整理します。
◆この記事でわかること
- ・ウルトラファインバブルが「節水機器」ではない理由
- ・「節水」という言葉に含まれる、まったく違う2つの意味
- ・水道代が動きうる3つの間接的な経路
- ・家庭の水の内訳から見た、動かない領域
- ・節水を目的に器具を選ぶなら、何を見るべきか
◆水道代は、どんな仕組みで決まっているのか
まず前提の確認からです。水道料金の請求額は、おおまかに次の要素で構成されています。
- ・基本料金(メーター口径などで決まる、使っても使わなくても発生する部分)
- ・従量料金(実際に使った水量に応じて増える部分)
- ・下水道使用料(多くの自治体で使用水量に連動して計算される)
単価も区分も自治体ごとに異なるため、この記事で金額を示すことはしません。ただ、構造だけは共通しています。請求額を押し下げられる余地があるのは、従量部分——つまり「使った水量」だけだということです。下水道使用料も使用水量に連動するため、水量が減らなければ何も変わりません。
ここを押さえておくと、次の話がすっきり通ります。水の「質」を変える技術は、それ自体ではメーターの数字に触れないのです。
◆ウルトラファインバブルは「量」ではなく「質」を変える技術
ウルトラファインバブルは、直径1μm未満の目に見えない気泡です。水道の水にこの気泡が含まれている状態をつくる、というのが装置の役割になります。ここで重要なのは、気泡を含ませるという働きが、水の流れる量を絞る働きとは無関係だということです。
元栓に設置する方式の場合、装置は配管の途中に入り、通過する水に気泡を発生させます。通り道を細くして流量を制限するための部品ではありません。蛇口を1分開けたときに出てくる水の量は、装置の有無でほとんど変わらないと考えるのが自然です。
泡そのものの性質やサイズによる違いについては、ファインバブル・マイクロバブル・ウルトラファインバブルの違いで詳しく整理しています。
「泡が入っているぶん、水が少なくて済む」わけではない
気泡が入ることで見かけの体積が増え、そのぶん使う水が減る——という説明を目にすることがありますが、ウルトラファインバブルは目に見えないサイズであり、水が白く濁ったり泡立ったりするわけではありません。水は透明のままで、手に受けた感触も量としては変わりません。
◆「節水」という言葉には、2つの意味が混ざっている
議論がかみ合わなくなる原因は、たいていここにあります。世の中で「節水」と呼ばれているものは、性質の異なる2種類に分けられます。
| タイプ | やっていること | 代表的な手段 | 効き方 |
|---|---|---|---|
| A. 流量を絞る節水 | 単位時間あたりに出る水の量を物理的に減らす | 散水板の穴を小さくした器具、止水ボタン、定流量弁、トイレの洗浄水量の見直し | 使えばその場で確実に効く。直接的 |
| B. 使う回数・時間を減らす節水 | 水を出す行為そのものを減らす | すすぎ回数の見直し、洗い直しをしない、こまめに止める、まとめ洗い | 生活の変化に依存する。間接的 |
節水シャワーヘッドや節水コマはAのタイプです。水の通り道を狭くしたり、空気を混ぜて勢いを保ちながら量を落としたりして、出る水そのものを減らしています。
一方、ウルトラファインバブルが関わりうるのはBのタイプだけです。装置が流量を絞ることはないので、Aの経路は最初から存在しません。この線引きをしないまま「UFBは節水になる」と言ってしまうと、AとBを混同した説明になります。
◆経路① すすぎの回数が減ることがある
Bのタイプで最も水量への影響が大きいのが、洗濯のすすぎです。
洗濯機のすすぎは、1回増えるごとにまとまった量の水を使います。すすぎ2回の設定を1回にできれば、そのぶんの水量はそのまま減ります。行為の回数がそのまま水量に直結する、数少ない領域です。
理屈としては、洗いの段階で繊維に残る洗剤や汚れが少なくなれば、すすぎに必要な回数の判断が変わる可能性がある、という筋道になります。
ただし、条件が3つあります
- ・洗剤の表示に従うこと。すすぎ1回に対応していない洗剤で回数を減らすのは適切ではありません
- ・洗濯物の量を詰め込みすぎないこと。水と洗剤が行き渡らなければ、水の質以前の問題になります
- ・仕上がりを自分で確かめること。ニオイ戻りや洗剤残りの感触は、家庭ごとに条件が違います
「装置を付ければ自動的にすすぎが減る」という話ではありません。減らせるかどうかを判断するのは使う人であり、その判断材料が変わるかもしれない、という段階の話です。効果の感じ方には個人差があります。
◆経路② 洗い直しと、流しっぱなしの時間
洗い直し・二度洗いが減ることがある
「落ちていないから、もう一度洗う」という行為は、そのまま水の追加使用になります。しかも家計簿にも意識にも残りません。日常の中に溶け込んでいるからです。
- ・タオルのニオイが気になって、もう一度洗濯機を回す
- ・食器のぬめりが取れず、洗剤を足して二度洗いする
- ・浴室の床や排水口を、こすっては流し、こすっては流す
これらが少しずつ減れば、結果としてメーターの数字は動きます。ただしその効き方は生活の形に強く依存します。もともと二度洗いをしない家庭では、減らせる余地がそもそもありません。
ウルトラファインバブルが日々の水まわりでどう効いてくるのかについては、「ウルトラファインバブルは効果なし」は本当?で、感じ方が分かれる理由も含めて整理しています。
流しっぱなしの時間が短くなることがある
水を出したまま作業する場面を思い浮かべてください。シンクの油汚れを流す、浴室の壁を流す、洗面ボウルをすすぐ。このとき使われている水量は、作業時間にほぼ比例します。
汚れが付きにくくなり、落としやすい状態が保たれれば、その作業時間は短くなる方向に働きます。逆に言えば、作業時間が変わらなければ水量も変わりません。ここでも動いているのは「量」ではなく「時間」です。
◆逆に、どうやっても動かない領域がある
ここまでの3経路と対になる話として、動かない領域も明示しておきます。
東京都水道局の一般家庭水使用目的別実態調査(令和3年度)によると、家庭で使う水の内訳は次のとおりです。この内訳に、動きうるかどうかを重ねてみます。
| 使用目的 | 割合 | 水量が動きうるか | 理由 |
|---|---|---|---|
| 風呂 | 43% | 一部のみ | 浴槽の湯張りは容量で決まる。動くとすれば浴室の掃除・すすぎの時間 |
| トイレ | 20% | 動かない | 1回あたりの洗浄水量は便器の仕様で決まる |
| 洗濯 | 16% | 動きうる | すすぎ回数・洗い直しの有無が水量に直結する |
| 炊事 | 15% | 一部のみ | 調理に使う水は動かない。動くとすれば洗い物の時間 |
| 洗面・その他 | 6% | 一部のみ | 手洗い・歯みがきの時間次第 |
家庭で使う水の大部分は「容量」で決まっており、水の質では動きません。浴槽に張るお湯の量は浴槽の大きさで、トイレを1回流す水量は便器の設計で決まっています。動きうるのは洗濯のすすぎと、洗い物・掃除の時間に紐づく部分。ここに限られると考えておくのが現実的です。
◆節水器具とウルトラファインバブルは、目的が違う
両者を並べると、役割の違いがはっきりします。
| 観点 | 節水を目的とした器具 | ウルトラファインバブル発生装置 |
|---|---|---|
| 主な目的 | 使用水量を減らす | 水に微細な気泡を含ませる |
| 仕組み | 流量を物理的に絞る/空気を混ぜて体感を保つ | 水圧と内部構造で気泡を発生させる |
| 水量への影響 | 直接的 | 直接的な影響はない |
| 効果の出方 | 使った瞬間から | 生活の積み重ねとして現れる |
| 向いている目的 | 水道代を下げたい | 洗浄や掃除の手間を見直したい |
つまり、水道代を下げることが第一の目的なら、流量を絞る器具のほうが目的に対して素直です。ウルトラファインバブルはそこを狙った技術ではありません。
製品を選ぶときに何を基準にすべきかは、泡の「数」や「特許」の文字だけで選ぶと後悔するでも触れています。「何を目的にした製品か」を取り違えないことが、いちばん大きな判断ポイントになります。
水道代を本気で下げたいなら、先に見るところ
節水が主目的であれば、優先順位は次のようになります。
- ・① 漏水がないかを確認する。家中の蛇口を閉めた状態でメーターのパイロットが動いていれば、どこかで漏れています
- ・② トイレの止水不良を確認する。タンク内の部品の劣化で流れ続けているケースは珍しくありません
- ・③ 使用水量の内訳が大きい場所から手を付ける。風呂とトイレで6割超を占めます
- ・④ 流量を絞る器具を検討する。ここで初めて節水器具の出番になります
①と②は、器具を買う前に確認できます。新しい装置を足す前に、いま漏れていないかを見るほうが先です。
◆「節水になった」という体感が生まれる理由
導入後に「水を使う量が減った気がする」と感じる方はいらっしゃいます。この体感自体を否定するものではありませんが、そこで何が起きているのかは切り分けておくべきです。
- ・洗い直しをしなくなり、水を出す回数が実際に減った
- ・掃除の頻度や時間が変わった
- ・導入をきっかけに、水の使い方そのものを意識するようになった
- ・季節が変わり、水の使用量がもともと変動していた
最後の2つは装置とは関係のない要因です。特に水の使用量は季節変動が大きいため、導入前後の請求額を1〜2か月だけ比べても、装置の影響なのかどうかは判断できません。比べるなら前年の同じ月と見比べるほうが実態に近づきますが、それでも家族構成や在宅時間が変われば数字は動きます。水道代を評価軸に据えること自体が難しいテーマだ、というのが正直なところです。
◆導入前に確認しておきたいこと
水量まわりで、事前に確認しておいたほうがよい項目を挙げます。
- ・水圧が十分にあるか。水圧を利用して気泡を発生させる方式のため、前提条件になります
- ・すでに流量を絞る器具を使っているか。節水シャワーヘッドや節水コマとの併用可否は、住宅の水圧と器具の仕様によって変わります。事前確認をおすすめします
- ・元栓の位置とスペース、および配管の接続規格(フレスカはG3/4規格、外形全長は約80mm)
◆よくある質問
Q. ウルトラファインバブルを入れると、水道代は安くなりますか?
「安くなります」とはお答えしていません。装置が水の流量を絞るわけではないため、直接の削減効果はないとお考えください。すすぎ回数や洗い直しが減れば結果として水量が動く可能性はありますが、生活の形に依存します。
Q. 節水シャワーヘッドと併用できますか?
住宅の水圧と器具の仕様によって変わります。水圧を利用して気泡を発生させる方式のため、流量を大きく絞る器具との組み合わせは事前の確認をおすすめしています。ご使用中の器具をお伝えいただければ、条件を見たうえでご案内します。
Q. 洗剤の量は減らせますか?
洗剤の使用量は、製品の表示に従っていただくのが基本です。汚れの程度や水量に応じて調整する余地はありますが、一律に「減らせます」とはお伝えしていません。仕上がりを見ながらご自身で判断していただく領域になります。
Q. すすぎ1回にしても大丈夫ですか?
お使いの洗剤がすすぎ1回に対応しているかどうかが先の判断になります。対応していない洗剤で回数を減らすことはおすすめできません。対応品をお使いの場合でも、洗濯物の量や仕上がりを確認しながら決めてください。
Q. 導入後、どれくらいで水道代の変化が分かりますか?
水の使用量には季節変動があるため、短期間の比較では判断が難しいテーマです。水道代を主な評価軸にしないことをおすすめします。
Q. では、何を基準に導入を判断すればよいですか?
水に触れる回数と、水まわりにかけている手間です。洗濯・掃除・洗い物の頻度が高いご家庭ほど、日々の積み重ねとして違いを感じやすくなります。効果の感じ方には個人差がありますので、生活の中で確かめる期間を見ておくと納得しやすくなります。
◆まとめ
✔ ウルトラファインバブルは、1回に使う水の量を減らす技術ではない
✔ 水道代が動きうるのは「すすぎ回数」「洗い直し」「流しっぱなしの時間」という間接的な経路
✔ トイレ・浴槽の湯張り・調理用の水は、器具や生活の形で決まるため動かない
✔ 節水が第一の目的なら、流量を絞る器具のほうが目的に対して素直
✔ 水道代が急に上がった場合は、装置を足す前に漏水とトイレの止水を確認する
節水は、ウルトラファインバブルを導入する理由としては弱いテーマです。判断の軸は「水道代がいくら下がるか」ではなく、「水に触れる回数が多い暮らしかどうか」に置いていただくほうが、導入後の納得感につながります。効果の感じ方には個人差があります。
ウルトラファインバブルフレスカは、水道の元栓に設置して家じゅうの水を対象にする方式です。電源不要・消耗品なしで、水圧を利用して気泡を発生させます。水圧や配管の条件、すでにお使いの節水器具との組み合わせによって設置条件が変わりますので、まずは設置できるかどうかの確認からご案内しています。
◆参考
- ・東京都水道局「一般家庭水使用目的別実態調査」(令和3年度)
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