浴室リフォームを考えるとき、水そのものも選択肢に入れる

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浴室リフォームの相談で、いちばん多く聞く動機はこれです。

——掃除がラクになるようにしたい。

ショールームに行くと、床の素材、排水口の形、壁のパネル、扉の納まり。掃除のしやすさを謳った工夫がいくつも並んでいます。どれも実際に手間を減らす工夫です。

ただ、決めている項目を並べてみると、あることに気づきます。全部が「箱と機器」の話なのです。

まず結論

浴室リフォームで決める項目は、そのほとんどが浴室という「入れ物」と、そこに付く「機器」の話です。そこを流れる水そのものは、検討項目に入っていません。

一方で浴室は、東京都水道局の令和3年度の調査で家庭の水使用の43%を占める、家の中で最も水を使う場所です。水と接する量がいちばん多い場所なのに、水の条件だけが議論されないまま決まっていきます。

そしてリフォームは、すでに水を止める工事が入っている時期です。段取りを一度にまとめられるという意味で、水の話を出すのに適したタイミングでもあります。

この記事では「掃除がラクな浴室」が実際に何を変えているのかを分解したうえで、水そのものを選択肢に入れるとどこが変わるのかを整理します。


◆この記事でわかること

 

  • ・浴室リフォームで実際に決めている項目の一覧
  • ・「掃除がラクな浴室」が何を変えているのか
  • ・汚れが発生する条件と、リフォームで触れられる範囲
  • ・浴室だけを変えるか、家全体を変えるかという選択
  • ・リフォームの工程のどこで水の話を出すとよいか

 


◆浴室リフォームで決めている項目を並べてみる

 

打ち合わせで実際に判断する項目を、性質ごとに分けると次のようになります。

 

性質 決めている項目 何に効くか
入れ物 サイズ、床材、壁パネル、扉、天井 見た目・掃除のしやすさ・断熱
機器 水栓、シャワーヘッド、換気・乾燥、給湯 操作性・湯の出方・乾燥
安全・快適 手すり、段差、滑りにくさ、保温浴槽 入浴の安全性・湯温の保ち
排水 排水口の形状、髪の毛の受け方 手入れの頻度
水そのもの ——(検討項目にない) ——

 

最下段が空欄になります。悪意があって抜けているわけではありません。浴室リフォームという商品の設計上、そこは範囲外だからです。浴室工事は浴室の中を扱うもので、家に入ってくる水は別の話になります。


◆浴室は、家でいちばん水を使う場所

 

東京都水道局が令和3年度に行った一般家庭の調査では、水の使用目的の内訳は次の通りです。

  • ・風呂 43% / トイレ 20% / 洗濯 16% / 炊事 15% / 洗面・その他 6%

 

風呂が4割強を占め、単独の項目としては最大です。浴槽の湯張りも含む数字ですが、浴室が家庭内で最も水と接する場所であることに変わりはありません。

水と接する量が多い場所ほど、水の条件が結果に積み上がります。浴室の話が「水をどう扱うか」に行き着くのは、この量の差が背景にあります。


◆「掃除がラクな浴室」は、何を変えているのか

 

この言葉を分解すると、実際に変えているのは主に次の3つです。

① 汚れが溜まる場所を減らす

目地を減らす、凹凸を減らす、隙間をなくす。汚れが物理的に入り込める場所そのものを減らす発想です。

② 水が切れやすい形にする

床の勾配、表面の形状、排水口までの流れ。水が残らなければ、乾くまでの時間が短くなります。

③ 手が届きやすくする

排水口を外しやすくする、部品を減らす、拭きやすい面にする。掃除の作業そのものを短くする工夫です。

いずれも有効です。ただし共通しているのは、すべて「汚れが発生したあと」を扱っているという点です。溜まりにくく、乾きやすく、落としやすくする——発生そのものの条件には触れていません。


◆汚れが発生する条件と、触れられる範囲

 

浴室のぬめり・ピンク色の付着・白い曇りは、条件が揃うことで進みます。

  • ・水分 — 入浴後の湿気と、残った水滴
  • ・温度 — 入浴で暖まった浴室
  • ・栄養になるもの — 皮脂、垢、石けんカス、シャンプーの残り

 

リフォームで触れられるのは、主に1つ目です。水が切れやすい床、換気しやすい設計、乾燥機能。これらは水分の条件に効きます。

2つ目の温度は、換気で多少動かせます。そして3つ目には、浴室の形も素材も関与しません。皮脂や石けんカスは、洗い流す時点でどれだけ流れたかで決まるからです。

新しい浴室にしても、しばらくすると同じ場所が同じように汚れてくる——という感想が出るのは、この構造が理由になっている場合があります。


◆水そのものを選択肢に入れるということ

 

ウルトラファインバブルは、ISO 20480-1:2017 という国際規格で直径1μm未満の気泡と定義された用語です。業界の宣伝用語ではありません。

髪の毛の太さがおよそ80μmですから、その80分の1よりさらに小さい単位になります。目には見えず、水は透明のまま。浮力がほとんど働かないため浮き上がらず、水中に長くとどまるという性質が知られています。マイクロバブル(1〜100μm)との違いは3種類の泡の違いをまとめた記事で整理しました。

位置づけとしては、前章の3条件のうち「洗い流す時点」に関わるものです。浴室の形や素材とは担当が違うため、置き換えの関係にはなりません。

ここは慎重に書きます。ウルトラファインバブルの洗浄に関わる仕組みは、学術的にも解明の途上にあるとされています。「汚れが出なくなる」「掃除が要らなくなる」という言い方はできません。言えるのは、洗い流す時点の水の条件が一つ変わる、ということまでです。効果の感じ方には個人差があります。


◆浴室だけを変えるか、家全体を変えるか

 

水そのものを扱う場合、範囲の選択が生まれます。

 

観点 浴室のシャワーだけ 元栓に設置する全館型
対象になる範囲 そのシャワーから出る水 元栓から分岐する先すべて
浴槽の湯張り 給湯経路による 対象に含まれる
洗面・洗濯・キッチン 対象外 対象に含まれる
設置作業 付け替えで済む 止水を伴う工事が要る
浴室リフォームとの関係 工事後でも付け替えられる 工事時期に合わせると段取りが楽
水栓との相性 取り付け規格の確認が要る 浴室内の機器を選ばない

 

浴室だけで考えるならシャワーヘッドの交換で足ります。ただし洗面所の鏡や洗濯物のにおい戻りも気になっているなら、範囲が足りません。方式ごとの届く範囲の違いは全館型とシャワーヘッド型を比較した記事で詳しく整理しています。

場所ごとに何が変わりうるかは場所別の変化をまとめた記事にまとめました。


◆リフォームの工程と、水の話を出す時期

 

浴室リフォームは、施工業者によって工程の呼び方が違いますが、おおむね次の流れになります。

 

段階 この時期にできること 手数が増える点
① 情報収集・ショールーム 選択肢として並べておける —
② 現地調査・見積もり 最も動きやすい時期。配管と元栓を同時に見てもらえる —
③ 仕様確定・契約 まだ段取りに組み込める 決定事項が増える
④ 着工・解体 止水の日程に相乗りできる 現場の段取りに割り込む形になる
⑤ 完工・引き渡し 単独の工事として計画できる 断水日を改めて調整する

 

狙い目は②です。現地調査で職人が家に来る時期なので、浴室と元栓まわりを一度に見てもらえます。判断はその後で構いません。

なお、浴室リフォームと元栓の工事は担当が分かれるのが一般的です。誰が何を行うかは、着工前に取り決めておくと後の行き違いが減ります。


◆「思ったほど変わらない」を避けるために

 

リフォームでも設備でも、期待の置き方を誤ると同じ感想になります。先に線を引いておきます。

  • ・掃除が不要になるわけではありません。発生の条件に関わる話であって、ゼロにする話ではありません
  • ・浴室の形に起因する手間は、水では変わりません。凹凸や目地は形状の問題です
  • ・換気の条件が悪ければ、乾く時間は長いままです。建物側の条件が先に効きます
  • ・洗剤や掃除用品の使い方は、メーカーの指定に従ってください

 

「導入したのに変化を感じない」という声がなぜ生まれるのかは、効果なしと言われる理由を検証した記事で背景を整理しました。リフォームの検討中に一度読んでおくと、質問の質が変わります。


◆浴室設備の仕様は、機種ごとに異なります

 

この記事では、ユニットバスや水栓の具体的な機能・性能には踏み込んでいません。メーカーと機種によって考え方が大きく異なり、一般化できないからです。

次の項目は、カタログまたは施工業者にご確認ください。

  • ・水栓・シャワーヘッドの取り付け規格
  • ・換気・乾燥機能の運転の考え方
  • ・床材・壁材の手入れ方法と使える洗剤
  • ・給湯設備との組み合わせ条件
  • ・保証の範囲と期間

 

とくに水栓の取り付け規格は、シャワーヘッドを交換する場合に確認が要ります。元栓に設置する方式であれば、浴室内の機器の規格には左右されません。


◆よくある質問

 

Q. 浴室リフォームと同時に工事できますか?

設置場所が異なるため工事そのものは別ですが、止水を伴う時期を合わせると段取りをまとめやすくなります。現地調査の段階でご相談いただくのが最も進めやすい流れです。

Q. 新しいユニットバスにすれば、掃除は減りますか?

形状や素材の工夫によって手間が減る部分はあります。ただし汚れの発生条件のうち「栄養になるもの」には、浴室の形も素材も関与しません。当社から浴室設備の性能について申し上げることはできませんので、詳細は施工業者にご確認ください。

Q. シャワーヘッドを交換するのとどう違いますか?

対象になる範囲が違います。シャワーヘッドはそこから出る水、元栓設置は元栓から分岐する先すべてです。浴室以外も気になっているなら、範囲の違いが判断材料になります。

Q. リフォームが終わってからでも設置できますか?

できます。設置場所は水道の元栓で、浴室の中には手を入れません。ただし断水を伴う作業日を改めて調整する必要があります。

Q. 浴室の保証に影響しませんか?

設置箇所は浴室設備ではなく水道の元栓です。とはいえ保証の考え方は施工業者・メーカーごとに異なるため、責任範囲の線引きを事前に確認しておくことをおすすめします。

Q. マンションの浴室リフォームでも同じですか?

専有部分と共用部分の区分があるため、確認事項が増えます。給水方式と管理規約によって条件が変わるので、現状をうかがったうえでのご案内になります。


◆まとめ

 

✔ 浴室リフォームで決める項目は、そのほとんどが「入れ物」と「機器」の話
✔ 浴室は家庭の水使用の43%を占める、家でいちばん水と接する場所
✔ 「掃除がラクな浴室」は、溜まる場所を減らす・水を切る・手が届くの3点で成り立っている
✔ いずれも「汚れが発生したあと」を扱っており、発生の条件には触れていない
✔ 汚れの3条件のうち「栄養になるもの」には、浴室の形も素材も関与しない
✔ 水そのものは「洗い流す時点」の担当。浴室の仕様とは置き換えの関係にならない
✔ 浴室だけで足りるか、家全体が要るかは、気になっている場所の分布で決まる
✔ 動きやすいのは現地調査・見積もりの時期。元栓まわりも一度に見てもらえる

浴室を新しくする計画には、たいてい「水」の欄がありません。欄を1つ足すだけで、検討の範囲が変わります。

ウルトラファインバブルフレスカは、水道の元栓に設置する全館型のウルトラファインバブル発生装置です。接続規格はG3/4、外形全長は約80mm。水圧を利用する構造のため電源は不要で、フィルターなどの消耗品もありません。浴室内の機器の規格に左右されず、浴室・洗面・洗濯・キッチン・トイレ・屋外水栓まで、元栓から分岐する先が対象範囲になります。

浴室リフォームをご検討中でしたら、現地調査の時期にあわせてご相談いただくと段取りがまとまります。設置の可否は元栓まわりの状況と給水条件によって変わるため、状況をうかがったうえでご案内します。月額制もご用意しているため、リフォーム費用と時期をずらすこともできます。

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