UFBは住宅の資産価値に影響する?設備という視点で考える

読了目安 約7分

設備の検討をしていると、こういう言い回しに出会うことがあります。

——「入れておけば、家の価値が上がりますよ」。

住宅は大きな買い物なので、「将来の売却」を持ち出されると判断が揺れます。せっかくなら得をしたい、損はしたくない。その心理は自然なものです。

この記事は、その問いに正面から答えます。ただし、期待される答えとは違うかもしれません。

まず結論

ウルトラファインバブルの装置を入れることで住宅の資産価値が上がる、とは言えません。当社としてもそのような訴求はしません。

不動産の評価は、一般に立地・敷地の条件・面積・築年数・構造・法規制といった、土地と建物そのものの条件で決まる部分が大きいとされています。後から付けた設備1つで動くようなものではありません。

そのうえで、まったく無関係かというとそうも言い切れません。ただしそれは「価格が上がる」という話ではなく、買い手や入居希望者にどう伝わるかという別の論点です。この記事では「資産価値」という曖昧な言葉を分解し、どこまでが言えて、どこからが言えないのかを整理します。

なお、実際の評価額や売却の見通しについては、当社ではなく不動産事業者にご確認ください。


◆この記事でわかること

 

  • ・「資産価値」という言葉が指しているものの分解
  • ・住宅の評価が何で決まっているとされているか
  • ・設備が評価に乗りにくい3つの理由
  • ・見えない設備が内見でどう扱われるか
  • ・売却を前提に設備を選ぶことの危うさ

 


◆「資産価値」を3つに分解する

 

議論が噛み合わない原因は、たいていこの言葉の多義性にあります。少なくとも3つの意味が混ざっています。

 

意味 何を指すか 設備との関係
① 価格 売るときに付く金額、査定額 設備1つで動くとは言えない
② 魅力 買い手・借り手から見た選ばれやすさ 伝われば材料の一つにはなりうる
③ 住み心地 実際に住んでいる人が受け取るもの ここは設備そのものの話

 

「価値が上がる」と言われたとき、話し手は②や③を指しているのに、聞き手は①で受け取ってしまう。ここで齟齬が生まれます。

この記事の立場ははっきりしています。①については、上がるとは言いません。②は条件付きで論じられます。③は設備を導入する本来の目的です。


◆住宅の評価は何で決まっているとされているか

 

不動産の評価は専門領域であり、当社が判断を示す立場にはありません。そのうえで、一般に主要な要素とされているものを挙げると次のようになります。

  • ・立地 — 最寄り駅からの距離、周辺の環境、生活利便施設との位置関係
  • ・土地の条件 — 面積、形状、接道、用途地域などの法規制
  • ・建物の規模と構造 — 延床面積、間取り、構造種別
  • ・築年数 — 建築時期、耐震基準に関わる区分
  • ・建物の状態 — 維持管理の状況、修繕の履歴
  • ・市況 — 同じエリアの取引の動向

 

見ての通り、土地と建物そのものの条件が中心です。後から取り付けた設備は、この一覧のどこにも独立した項目として現れません。

具体的な評価の方法や、どの要素がどれだけ効くかは、不動産事業者・不動産鑑定士の領域です。実際の判断はそちらにご確認ください。


◆設備が評価に乗りにくい3つの理由

 

① 取り外せるものは、建物と一体とみなされにくい

後から付けた機器は、外して持ち出せる場合があります。建物と一体になっていないものは、建物の評価に組み込みにくいという性質があります。

② 物差しが標準化されていない

同じ「水まわりの設備」といっても、方式も規模も価格帯もばらばらです。共通の評価軸がないため、比較の対象になりにくくなります。

③ 年月が経つと、新しさが失われる

設備には経過年数があります。売却の時点で導入から何年も経っていれば、「付いている」こと自体の訴求力は薄れます。

この3つは、水まわりの設備に限った話ではありません。後付けの設備全般に共通する構造です。


◆「見えない設備」は、内見でどう扱われるか

 

ここが水まわりの設備に特有の難しさです。

内見で買い手が見るのは、間取り、日当たり、水まわりの見た目、収納、周辺環境です。蛇口をひねって水を出してみることはあっても、水そのものの条件は目で見て分かりません。

ウルトラファインバブルは ISO 20480-1:2017 で直径1μm未満の気泡と定義されています。髪の毛の太さがおよそ80μmですから、その80分の1よりさらに小さい。目に見えず、水は透明のままです。

つまり「付いている」と言われなければ、そこにあることすら分からない設備です。分類の詳細は3種類の泡の違いをまとめた記事にあります。

見えない設備が買い手に伝わるとしたら、経路は限られます。

  • ・販売図面や設備一覧に記載される
  • ・売主から仲介事業者へ、正確に情報が渡っている
  • ・保証書・取扱説明書・施工の記録が残っている
  • ・内見時に口頭で説明される

 

逆に言えば、記録が残っていなければ、無かったことと同じになります。これは価格の話ではなく、情報伝達の話です。


◆記録が残っていることの意味

 

中古住宅の売買では、建物がどう手入れされてきたかの情報が重視される場面があります。修繕の履歴、点検の記録、設備の更新時期。

これらが揃っている家は、買い手にとって判断の材料が多い家です。「分からないから不安」という状態を減らせます。

水まわりの設備も、この文脈に置くなら意味を持ちえます。ただし繰り返しますが、それが価格に反映されるという保証はありません。あくまで「情報が揃っている家」の構成要素の一つ、という位置づけです。

実務的に言えることは、次の一点に尽きます。導入したら、書類と記録を保管しておく。それだけです。


◆賃貸に出す場合は、論点が少し変わる

 

売却ではなく賃貸に出す場合、判断の軸が変わります。入居者は「買う」のではなく「借りる」ため、見ているものが違うからです。

 

観点 売却する場合 賃貸に出す場合
相手が見ているもの 土地と建物そのもの 住んだときの条件
設備の扱い 付帯設備として引き継ぐ 貸主の負担で維持する
情報の伝わり方 販売図面・重要事項説明 募集条件・設備欄
年数の影響 経年で訴求力が薄れる 維持管理の負担が続く
当社が言えること 価格への影響は言えない 募集の成果は言えない

 

賃貸の場合、設備は資産ではなく維持の対象になります。貸主として負担が発生する側面もあるため、「入れれば得」という単純な話にはなりません。

入居率や賃料への影響について、当社は数値を持っていません。そうした数字を示す訴求はしません。


◆売却前提で設備を選ぶことの危うさ

 

ここは踏み込んで書きます。

「将来売るときに有利だから」という理由で設備を選ぶと、判断が歪みやすくなります。理由は3つあります。

  • ・売却の時期が読めない — 何年後になるか分からず、そのときの市況も分かりません
  • ・回収できる保証がない — 支出が価格に反映されるという根拠がありません
  • ・自分の使い勝手が後回しになる — 実際に毎日使うのは自分と家族です

 

設備の検討は、住んでいる期間の使い勝手で判断するのが筋です。売却時の扱いはその副次的な論点であって、主たる理由に据えるものではありません。

「価値が上がります」という説明を受けたら、何を根拠にそう言えるのかを確認してください。根拠のない訴求は、受け取る側にとって判断を誤らせるものです。


◆では、何のために入れるのか

 

前章の裏返しになります。判断の軸は、住んでいる期間の話に戻ります。

水まわりの困りごと——浴室のぬめり、洗面の曇り、洗濯物のにおい戻り——は、家中に分散して起きます。東京都水道局の令和3年度の調査でも、家庭の水使用は風呂43%・トイレ20%・洗濯16%・炊事15%・洗面その他6%と分散していることが示されています。

場所ごとに何が変わりうるかは場所別の変化をまとめた記事で、方式による届く範囲の違いは全館型とシャワーヘッド型を比較した記事で整理しています。

そして、期待の置き方を誤ると「変化を感じない」という結果になります。その背景は効果なしと言われる理由を検証した記事にまとめました。効果の感じ方には個人差があります。


◆よくある質問

 

Q. 設置すると、家の査定額は上がりますか?

上がるとは申し上げられません。不動産の評価は立地・面積・築年数・構造などの条件で決まる部分が大きく、後付けの設備で動くという根拠を当社は持っていません。査定については不動産事業者にご確認ください。

Q. 「設備が充実していると売れやすい」と聞きましたが、本当ですか?

売れやすさは立地・価格・時期・物件の状態など多くの要因で決まります。設備がそのうちの一要素になりうるとしても、当社が「売れやすくなる」と申し上げることはできません。

Q. 売却するとき、装置は付けたまま引き渡せますか?

付帯設備の扱いは売買契約の条件によって決まります。残すか外すかを含め、仲介する不動産事業者と取り決めてください。取り外しの可否については当社にご相談いただけます。

Q. 引っ越し先に持っていけますか?

移設の可否は、転居先の元栓まわりの状況と給水条件によって変わります。現地を確認したうえでのご案内になります。

Q. 賃貸物件のオーナーです。入居率に効きますか?

効くとは申し上げられません。入居率は立地・賃料・築年数・競合物件など多くの条件で決まります。当社は入居率に関する数値を持っておらず、そうした訴求はしていません。

Q. 結局、入れる意味はどこにありますか?

住んでいる期間の水まわりの条件を変えるという点にあります。将来の価格ではなく、いま毎日使う水の話としてご検討ください。効果の感じ方には個人差があります。


◆まとめ

 

✔ 「資産価値が上がる」とは言えません。当社もそのような訴求はしません
✔ 不動産の評価は、立地・土地の条件・面積・築年数・構造・市況で決まる部分が大きいとされる
✔ 後付けの設備は、①取り外せる ②物差しがない ③経年で新しさが失われる、という3点で評価に乗りにくい
✔ 水そのものの条件は目に見えず、説明されなければ買い手には伝わらない
✔ 伝わる経路は、販売図面・仲介への情報提供・書類の保管・口頭説明に限られる
✔ 賃貸では設備は「資産」ではなく「維持の対象」になる
✔ 入居率・賃料・査定額に関する数値を当社は持っておらず、示しません
✔ 判断の軸は住んでいる期間の使い勝手。売却時の扱いは主たる理由にしない

設備の話で「価値が上がる」と言われたら、その根拠は何かを聞いてください。答えられない訴求は、判断材料になりません。

ウルトラファインバブルフレスカは、水道の元栓に設置する全館型のウルトラファインバブル発生装置です。接続規格はG3/4、外形全長は約80mm。水圧を利用する構造のため電源は不要で、フィルターなどの消耗品もありません。

当社は、資産価値・査定額・売却のしやすさを理由にご案内することはありません。ご検討いただきたいのは、いま住んでいる家の水まわりをどうするかという点です。設置の可否は元栓まわりの状況と給水条件によって変わるため、現地の状況をうかがったうえでご案内します。月額制もご用意しています。

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