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家じゅうの水が変わる、と聞いたとき。多くの人が最初に思うのは、効果より先に「それは大丈夫なのか」ではないでしょうか。
小さな子どもがいる。高齢の家族と暮らしている。毎日使うものだからこそ、確かめておきたい。
この記事は、その問いに断定で答えないことを最初にお伝えしておきます。代わりに、事実として言えることと、言えないことを分けて整理します。
まず結論
ウルトラファインバブル水とは、水道水に空気の気泡を含ませた状態の水です。薬剤を加えているわけではなく、水質そのものを変える装置でもありません。
浄水機能はありません。そのため、飲用に適しているかどうかは、装置を通す前の水道水の水質がそのまま基準になります。塩素や不純物を取り除く働きは持っていません。
また、ISO規格やFBIAの認証制度は、安全性を保証するための制度ではありません。それぞれ何を見ている仕組みなのかを、この記事で整理します。
健康への影響については、本記事では踏み込みません。理由も含めて後述します。
◆この記事でわかること
- ・ウルトラファインバブル水が「何でできているか」という構造
- ・浄水器・整水器との役割の違い
- ・飲用について、どこまでが言えてどこからが言えないのか
- ・ISO規格・FBIA認証が保証している範囲
- ・この記事が意図的に書かないことと、その理由
◆① 前提|ウルトラファインバブル水とは何か
安全性の話をする前に、対象がどういうものかをはっきりさせておく必要があります。
ウルトラファインバブルは、直径1μm(マイクロメートル)未満の気泡を指します。この定義は国際規格 ISO 20480-1:2017 で決められており、国内では JIS B 8741-1:2019 が対応する規格です。
つまりウルトラファインバブル水とは、水の中にその大きさの気泡が漂っている状態の水のことです。特別な液体でも、新しい物質でもありません。
泡のサイズによる分類については、3つの泡の違いを整理した記事で詳しく扱っています。
◆② 「何かを加えている」わけではない
ここが、安全性を考えるうえでもっとも基本的な事実になります。
水道の元栓に設置するタイプのウルトラファインバブル発生装置は、水圧を利用して内部で水流を旋回・せん断させ、気泡を生成する構造です。ウルトラファインバブルフレスカもこの方式で、電源を使わず、フィルターなどの消耗品も使いません。
言い換えると、装置が水に足しているのは空気だけです。
- ・薬剤を注入していない
- ・電気分解などの処理をしていない
- ・添加物のカートリッジを内蔵していない
- ・フィルターを通していない(=ろ材から何かが溶け出すこともない)
構造として持っていない機能は、良い方向にも悪い方向にも働きません。これは効果の話でも安全性の話でも同じです。
◆③ 水質そのものは変わらない|浄水器・整水器との違い
混同されやすいのが、浄水器や整水器との関係です。目的がまったく違う装置なので、整理しておきます。
| 装置 | していること | 水質への関与 |
|---|---|---|
| 浄水器 | ろ材で残留塩素や特定物質を減らす | あり(取り除く) |
| 整水器 | 電気分解などで水の性質を変える | あり(変える) |
| 軟水器 | 硬度成分を交換して減らす | あり(入れ替える) |
| UFB発生装置 | 水に気泡を含ませる | なし(取り除きも加えもしない) |
ウルトラファインバブル発生装置は、水に含まれている成分を取り除く装置ではありません。残留塩素の量も、硬度も、装置を通したことで下がるわけではないという理解が出発点になります。
したがって、水質そのものについて心配な点がある場合、その解決策はウルトラファインバブルではなく、別の設備の領域になります。
◆④ 飲用について|浄水機能はありません
「ウルトラファインバブル水は飲んでも大丈夫か」という質問はよくいただきます。
お答えできるのは、装置が水質を変えていない以上、飲用の可否は装置を通す前の水道水の水質で決まるということです。
日本の水道水は、水道法にもとづく水質基準を満たすように水道事業者が管理しています。その水を装置に通しても、浄水されるわけでも、逆に何かが加わるわけでもありません。
はっきり書いておきたいこと
- ・この装置に浄水機能はありません。飲み水をきれいにする目的の製品ではありません
- ・浄水を目的とする場合は、浄水器など別の製品を検討する領域になります
- ・井戸水や受水槽を経由する水など、水道水以外の水については条件が異なります。水質の判断は水質検査の領域であり、本製品の説明範囲外です
- ・「飲むと体に良い」といった説明は、本記事では行いません
飲用に関して何かを保証する製品ではない、という点は、はっきりお伝えしておきます。
◆⑤ 規格は「安全性の保証」ではない
ISO 20480-1:2017 という規格番号は、製品ページでよく引用されます。ここで誤解が生まれやすいので、規格が何を決めたものなのかを確認しておきます。
この規格の正式な名称は「ファインバブル技術-ファインバブルの使用及び測定の一般原則-第1部:用語」です。名前のとおり、用語の定義と測定の一般原則を定めたものです。
ファインバブル技術の専門委員会(ISO/TC 281)が発行した国際規格の第1号にあたります。
この規格が決めたのは、次のようなことです。
- ・ファインバブル=直径100μm未満の泡(総称)
- ・マイクロバブル=直径1〜100μmの泡
- ・ウルトラファインバブル=直径1μm未満の泡
言葉の物差しをそろえた規格であって、製品の安全性や性能の優劣を決めるものではありません。「ISO規格に沿っています」という表示は、用語や測定の考え方が共通の基準に沿っているという意味であり、安全性の証明とは別の話です。
◆⑥ 認証制度が見ているもの
国内には、一般社団法人ファインバブル産業会(FBIA)が運営するFBIA製品認証登録制度があります。
この制度は、ファインバブルを利用した製品・サービスについて、性能測定の方法がISO規格やFBIA規格などの基準に適合しているか、効果判定が妥当かを専門的に確認したうえで認証・登録するものです。
審査基準は3つの要素で構成されています。
| 要素 | 見ている内容 |
|---|---|
| ① ファインバブルの性能 | 個数濃度と気泡径 |
| ② ファインバブルの効果 | エビデンスにもとづく有意差の確認 |
| ③ 品質管理の維持 | 原材料管理、生産工程の品質管理など7項目 |
ここでも押さえておきたいのは、この3要素に「人体への安全性の審査」は含まれていないという点です。測定方法の妥当性と、つくり方の品質管理を確認する制度だと理解するのが正確です。
認証は判断材料の一つになりますが、それだけで製品の優劣や安全性が決まるものではありません。認証の位置づけについては、製品を見抜く判断基準をまとめた記事でも扱っています。
◆⑦ この記事が書かないこと
ここまで読んで、肝心の話が出てこないと感じた方もいるかもしれません。
肌はどうなのか。髪はどうなのか。体に入ったらどうなのか。
それらについて、この記事では書きません。理由は3つあります。
① 断定できるだけの根拠が手元にないから
ウルトラファインバブルに関する文献を確認したかぎり、家庭での使用条件を想定した評価は数が多くありません。作用のメカニズムそのものが、いまも解明が進められている段階にあります。
根拠がない状態で「安全です」と書くことは、「効果があります」と書くのと同じくらい不誠実だと考えています。
② 身体への影響を語ることが、この製品の役割ではないから
ウルトラファインバブルフレスカは住宅設備です。医薬品でも医療機器でもありません。身体に対する作用を説明する立場にありません。
③ 個別の判断は、専門家の領域だから
皮膚の状態や体調に関する判断は、医療の専門家の領域です。気になることがある場合は、そちらにご相談ください。
この記事が扱えるのは、「水道水に空気の気泡を含ませたものである」という構造から言えることまでです。その線を越えないようにしています。
なお、使用感についても同様です。効果の感じ方には個人差があります。
◆⑧ 設備側の安全性は、別の論点
一方で、住宅設備として確認すべき事柄はあります。こちらは構造の話なので、具体的に検討できます。
- ・接続規格の適合——元栓の口径や接続部が装置の規格(フレスカの場合はG3/4)に合うか
- ・設置スペース——メーターボックス内などに、装置の外形(フレスカの場合は全長約80mm)が収まるか
- ・水圧——設置後に日常の使用へ支障が出ない水圧が確保できるか
- ・屋外設置時の環境——寒冷地の凍結、直射日光などの条件
- ・集合住宅の管理規約——共用部にあたる範囲の工事が許可されているか
これらは製品の良し悪しではなく、住宅ごとの条件の話です。設置前の確認で判断できる項目なので、導入を検討する段階で確かめておくと安心です。
電源も消耗品も使わない構造がもたらすこと
構造がシンプルであることは、設備としての運用にそのまま効いてきます。
- ・電源を使わないため、通電にまつわる管理項目が発生しない
- ・フィルターがないため、交換忘れによる目詰まりという状態が起きない
- ・薬剤を使わないため、補充や在庫の管理が要らない
これは「安全である」という主張ではなく、管理すべき項目が少ない構造であるという事実の説明です。
水まわりの設備は、放置されがちなものほど後で問題になります。手を入れる必要がある部品を持たない構造は、その点では扱いやすいと言えます。
◆⑨ 「安全」と書かれた説明に出会ったら
最後に、情報の受け取り方の話をしておきます。
ウルトラファインバブルに関する説明で「安全です」と言い切られていた場合、次の点を確認してみてください。
- ・何についての安全なのか——水質か、設備としての構造か、身体への影響か。混ぜて語られていないか
- ・根拠が示されているか——「規格に適合」は用語と測定の話であって、安全性の審査結果ではない
- ・誰が言っているのか——販売側の説明なのか、第三者の資料なのか
- ・言い切れない部分に触れているか——限界を書いていない説明は、範囲を確認しにくい
効果の説明についても同じ見方ができます。期待値の持ち方については、「効果なし」と言われる理由を検証した記事もあわせてご覧ください。
◆よくある質問
Q. ウルトラファインバブル水は飲めますか?
装置は水質を変えないため、飲用の可否は装置を通す前の水道水の水質で決まります。この装置に浄水機能はありません。飲み水をきれいにする目的で導入する製品ではない、とご理解ください。
Q. 塩素は取り除かれますか?
取り除かれません。ろ材を持たない構造のため、残留塩素を減らす働きはありません。塩素が気になる場合は、浄水器など別の設備の検討になります。
Q. 子どもや高齢の家族が使っても問題ありませんか?
身体への影響について、本記事および本製品の説明では踏み込むことができません。お伝えできるのは、装置が水に加えているのは空気だけで、薬剤や添加物は使っていないという構造上の事実までです。ご不安がある場合は、医療の専門家にご相談ください。
Q. ISO規格に適合していれば安全ということですか?
いいえ。ISO 20480-1 は用語の定義と測定の一般原則を定めた規格で、安全性を審査する制度ではありません。共通の物差しをつくったもの、という位置づけです。
Q. 認証を取得している製品なら安心ですか?
FBIA製品認証登録制度が確認しているのは、性能測定の方法の妥当性、効果判定の妥当性、そして品質管理です。人体への安全性を審査する制度ではありません。判断材料の一つとして位置づけるのが正確です。
Q. 装置を通すと水道水の水質が悪くなることはありませんか?
装置は水に空気を含ませる構造で、ろ材や薬剤を持ちません。ただし住宅の配管状況は個別に異なるため、設置前に接続条件と水圧を確認したうえでご案内しています。
◆まとめ
✔ ウルトラファインバブル水は、水道水に空気の気泡を含ませた状態の水
✔ 装置が加えているのは空気だけ。薬剤・添加物・ろ材を使わない
✔ 水質そのものを変える装置ではない。浄水器・整水器とは目的が違う
✔ 浄水機能はない。飲用の可否は元の水道水の水質で決まる
✔ ISO 20480-1:2017 は用語と測定の規格。安全性を保証する規格ではない
✔ FBIAの認証制度が見ているのは、測定方法の妥当性・効果判定・品質管理
✔ 身体への影響については、この記事では踏み込まない
✔ 設備としての確認事項(接続規格・設置寸法・水圧・設置環境)は、導入前に判断できる
「安全です」と一言で片づけるより、何が言えて何が言えないのかを分けて示すほうが、判断の材料になると考えています。
ウルトラファインバブルフレスカは、住宅の水道元栓に設置する全館型のウルトラファインバブル発生装置です。接続規格はG3/4、外形全長は約80mm。水圧を利用する構造のため電源が不要で、フィルターなどの消耗品もありません。
導入にあたっては、元栓まわりの寸法・接続規格・水圧・設置環境といった条件を確認したうえでご案内しています。効果や安全性を断定してお伝えすることはしていませんので、判断に必要な情報をご希望の方は、その旨をお知らせください。
◆参考
- ・ISO 20480-1:2017「ファインバブル技術-ファインバブルの使用及び測定の一般原則-第1部:用語」(2017年6月22日発行/ISO/TC 281)
- ・JIS B 8741-1:2019(同名の日本産業規格)
- ・一般社団法人ファインバブル産業会「FBIA製品認証登録制度」
- ・同「製品認証登録基準の概要」(性能・効果・品質管理の3要素)
- ・同「ファインバブルとは」
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