UFBと浄水器は何が違う?併用はできるのか

読了目安 約7分

「もう浄水器を付けているのですが、それでも意味がありますか」

ウルトラファインバブルの話をしていると、よくいただく質問です。逆のパターンもあります。「UFBを入れたら、浄水器はいらなくなりますか」

どちらも自然な疑問です。ただ、この2つを同じ土俵に並べていること自体が、実は混乱の元になっています。

まず結論

違いは一言で言えます。浄水器は水から「引く」装置、ウルトラファインバブルは水に「足す」装置です。

浄水器はろ材を通して、においの元になる成分や不純物を取り除きます。ウルトラファインバブルは、水に直径1μm未満の気泡を含ませます。やっていることの方向が逆なので、どちらかがもう一方の代わりになることはありません。

したがって「どちらを選ぶか」ではなく、自分が水に何を求めているかで決まります。併用もできますが、設置する位置と役割分担を整理しておく必要があります。この記事では、混同されやすい軟水器・整水器まで含めて全体を並べ直します。


◆この記事でわかること

 

  • ・「引く技術」と「足す技術」という整理の仕方
  • ・浄水器・UFB・軟水器の担当領域の違い
  • ・どちらか一方では代替できない理由
  • ・併用するときの設置位置と確認事項
  • ・目的から選ぶための判断の順序

 


◆いちばん大きな違いは「引く」か「足す」か

 

水まわりの機器は、この一本の軸でほぼ整理できます。

引く技術は、水の中にある何かを減らします。ろ材で吸着させる、膜でこし取る、イオンを交換する。目的は「余計なものが入っていない水」をつくることです。

足す技術は、水に何かを加えます。ウルトラファインバブルは、水に微細な気泡を含ませる技術です。目的は「水が持つ働きを変えること」で、水そのものの成分を減らすわけではありません。

この2つはそもそも競合していません。カテゴリが違うものを比べようとするから、話が噛み合わなくなるのです。


◆浄水器が担当していること

 

浄水器は、カートリッジの中のろ材に水を通す装置です。活性炭や中空糸膜などの組み合わせによって、水の中の特定の成分を捉えます。

どこまで対応できるかは、その製品がどんなろ材を使っているかで決まります。カートリッジの仕様に、対応する項目が記載されています。

構造上の性格として、次の点が挙げられます。

  • ・ろ材には寿命があり、定期的な交換が要る
  • ・通水量に対して処理能力の上限がある
  • ・設置場所は蛇口やシンク下など、使う場所の直前が中心になる
  • ・対象になるのは、その蛇口から出る水だけ

 

飲用や調理に使う水の質を整えるという目的では、これがもっとも直接的な手段です。


◆ウルトラファインバブルが担当していること

 

ウルトラファインバブルは、ISO 20480-1:2017で直径1μm未満と定義されている気泡です。この大きさの泡は浮力がほとんど働かず、水中にとどまりやすいという性質を持ちます。

元栓に設置する方式では、水圧を使って水流を旋回・せん断させ、気泡を細かくしていきます。ろ材を使わないため、消耗品の交換が発生しません。電源も要りません。

ここではっきりさせておきます。ウルトラファインバブルは、水から成分を取り除く技術ではありません。においの元になる成分や不純物への対応は、担当外です。この点を曖昧にしたまま導入すると、後から「期待と違った」ということになります。

泡の大きさによる性質の違いは3つの泡の違いを整理した記事で扱っています。


◆一覧で比べる|浄水器・UFB・軟水器

 

混同されやすい3つを並べます。軟水器も「水をよくする機器」として語られますが、担当はまた別です。

 

比べる観点 浄水器 ウルトラファインバブル 軟水器
やっていること ろ材で取り除く 微細な気泡を加える 硬度成分をイオン交換する
方向 引く 足す 置き換える
主な目的 飲用・調理の水質 洗浄工程のサポート、汚れの付きにくさ 水垢対策、泡立ちの変化
代表的な設置場所 蛇口・シンク下 水道の元栓(全館型の場合) 元栓・給湯器の手前など
対象になる範囲 その蛇口から出る水 家全体(元栓設置の場合) 設置位置から先
消耗品 カートリッジの定期交換 不要な構造のものがある 再生用の塩などが要る方式がある
電源 不要な製品が多い 水圧を使う方式は不要 方式による

 

なお、水を電気分解する「整水器」と呼ばれる機器もあります。こちらは製品によって法令上の区分や表示できる内容が異なるため、検討する場合はその製品の説明を直接確認してください。


◆「UFBがあれば浄水器はいらない」は成り立たない

 

ウルトラファインバブルは、水に含まれる成分を減らしません。飲用や調理でにおいや不純物が気になるなら、その役割を担うのは浄水器です。

この点をごまかす説明には注意してください。「水がきれいになる」という言い方は、引く技術と足す技術のどちらにも使えてしまうため、聞き手が誤解しやすい表現です。何をもって「きれい」と言っているのかを確認するのが安全です。

こうした表現の見分け方については、製品を見抜く判断基準の記事にまとめてあります。


◆「浄水器があればUFBはいらない」も成り立たない

 

逆も同じです。浄水器は、水に気泡を加える働きを持ちません。

また、設置場所の性格が決定的に違います。浄水器はキッチンの蛇口に付けるのが一般的で、対象になるのは飲用・調理に使うごく一部の水です。浴室のシャワーも、洗濯機の給水も、洗面所の蛇口も通っていません。

一方、元栓に設置する全館型UFBは、浴室・キッチン・洗面・洗濯・トイレ・屋外水栓まで届きます。対象にしている水の量が、そもそも桁違いです。

つまり両者は、水の使い道のうちまったく違う部分を担当しています。


◆併用するときの考え方|設置位置と順序

 

併用は可能です。役割が重ならないので、むしろ組み合わせやすい関係にあります。

位置関係の基本形はこうなります。

  • 元栓にUFB装置 → 家全体に分配
  • キッチンの蛇口に浄水器 → 飲用・調理の水はさらにろ過

 

UFBは家全体の水を扱い、浄水器は飲む水だけを扱う。担当がきれいに分かれます。

ただし、確認しておきたい点があります。ろ材を通過した後に気泡がどうなるかは、製品や条件によって変わります。浄水器を通した水にウルトラファインバブルがどの程度残るかを前提にした使い方を考えている場合は、事前に確認が必要です。

飲用の水質を整えることが目的なら、この点は問題になりません。目的をはっきりさせておけば、併用の判断は難しくありません。


◆消耗品とランニングコストの違い

 

導入後にかかるものも、性格が違います。

 

観点 浄水器 元栓設置型UFB
継続して発生するもの カートリッジ代 消耗品が不要な構造のものがある
交換の手間 自分で交換できる製品が多い 定期交換の作業が発生しない
交換を忘れたとき 処理能力が落ちる 交換の概念がない
電気代 不要な製品が多い 水圧を使う方式は電源不要
初期費用 比較的抑えやすい 設置工事を伴う

 

浄水器は初期費用が抑えられる代わりに、使い続ける限りカートリッジ代がかかります。元栓設置型は初期に工事が発生する代わりに、消耗品が不要な構造のものであれば継続費用が出にくくなります。どちらが安いかは、使う年数で逆転します


◆目的から選ぶ|判断の順序

 

機器から入ると迷います。目的から入ると、答えは自然に決まります。

① 飲む水・料理に使う水を整えたい

担当は浄水器です。ここはUFBの領域ではありません。

② 掃除・洗濯・入浴など、家中の水まわりの手間を軽くしたい

担当はファインバブルの領域です。対象範囲を家全体にしたいなら、元栓設置型が候補になります。

③ 水垢や石けんの泡立ちが気になる

硬度成分に起因する部分は軟水器の領域です。地域の水質によって、そもそも気にする必要がない場合もあります。

④ 全部気になる

担当が違うので、併用という選択になります。ただし一度に全部入れる必要はありません。いちばん困っていることから順に手を打つほうが、効果の判断もしやすくなります。


◆よくある質問

 

Q. 浄水器を付けているのですが、UFBも入れる意味はありますか?

浄水器が対象にしているのは、その蛇口から出る水です。浴室・洗面・洗濯といった他の水まわりは対象外なので、そこに関心があるなら別の話になります。目的が重なっていないかを整理してみてください。

Q. UFBはカルキ臭を減らしますか?

水から成分を取り除く技術ではないため、担当外です。においの元への対応を求めるなら、浄水の機能を持つ機器を検討する必要があります。

Q. 両方付けると水圧が下がりませんか?

配管に機器を追加する以上、水の通り道が増えることになります。影響の程度は配管状況と設置位置によって変わるため、事前確認が必要です。

Q. 浄水器のカートリッジの持ちに影響しますか?

条件によって変わるため、一律には言えません。併用を前提に検討される場合は、使用中の浄水器の型式をお知らせいただければ、確認すべき点をお伝えできます。

Q. どちらを先に導入すべきですか?

困っていることの中身によります。飲む水が気になるなら浄水器、掃除や洗濯の手間が気になるならファインバブルの領域です。両方であれば、金額と工事の規模から判断するのが現実的です。

Q. 導入したのに変化を感じないのですが

期待していた役割と、実際に担当している役割がずれている可能性があります。効果の感じ方には個人差もありますので、まずはどの機能に期待していたかを整理してみてください。


◆まとめ

 

✔ 浄水器は「引く」装置、ウルトラファインバブルは「足す」装置。方向が逆
✔ UFBは水から成分を取り除く技術ではない。においや不純物への対応は担当外
✔ 浄水器が対象にするのは、その蛇口から出る水だけ
✔ 元栓設置型UFBが対象にするのは、家に入ってくる水そのもの
✔ 役割が違うので、どちらか一方が他方の代わりにはならない
✔ 併用は可能。設置位置と、ろ過後の扱いだけ事前に確認する
✔ 機器から選ばず、目的から選ぶと迷わない

「水をよくする」という同じ言葉でも、中身はまったく違います。自分が何に困っているのかを先に決める——これが遠回りに見えて、いちばん確実な進め方です。

ウルトラファインバブルフレスカは、水道の元栓に設置する全館型です。ろ材を使わず水圧で気泡をつくる構造のため、カートリッジの交換も電源も要りません。対象になるのは浴室・キッチン・洗面・洗濯・トイレ・屋外水栓まで、家に入ってくる水そのものです。

すでに浄水器をお使いの方から、併用についてのご相談も多くいただいています。設置位置や現在の機器との関係も含めてご案内できますので、状況をお聞かせください。

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